「アンデスの棚田!」 2015-7
棚田と聞けば、日本の段々畑をイメージする。
夜中に目が覚め、テレビをONにしてNHKの番組を見ることにした。
(それは、ひと寝入りした午前三時半頃であった。)
「アンデスにも棚田がある!」そこは、ペルー・マラス村であった。
世界一の高地・塩田の棚田と紹介され、白い段々畑が映される。
そこは、大きな地殻変動により隆起してできたそうである。
塩分濃度は、なんと海水の7倍で、上流ではその塩水が湧き出て、それが溝となり、小川となり流れている。
その光景は緑色の稲でなく、真っ白な棚田である。
白い水をかき集め、すくって干すことを繰り返す。
畔道が狭いので収穫は手作業、そして運搬は袋に縫い付けられた紐をおでこの前で締めて、塩の入った袋を背負い、足場の悪い道を黙々と運搬する人々の表情をカメラは追ってゆく・・・。
その収穫は、なんと年間600トンとのことである。
その番組は、伝統の干し肉「イカルキ」に塩をふりかけるシーンで終わる。
棚田と言えば、日本の稲作、段々畑をイメージしていた私は、夢にも思わなかった大変珍しい光景「アンデスの塩田の棚田!」に食い入いるようにして観た30分間であった。
棚田と聞けば、日本では傾斜地にある稲作地、即ち田んぼの段々畑をイメージする。
傾斜がきつく、耕作面積が狭く、水平に保たれた田が規則正しく集積する様は、絵になる光景である。
それが稲作でなく、畑である場合は、段々畑というそうである。
近世以前の稲作の適地は、比較的小規模で穏やかな沖積地、谷地など河川の中上流地域が中心で、この高低差が、棚田を形成してきたそうである。
(近世は、灌漑技術が向上し、傾斜の少ない平野でも灌漑や排水ができるようになり河川下流域の平野でも稲作が広まったとのことである。)
多くの美しい棚田が「日本の棚田百選」と呼ばれ、日本各地に点在している。
大阪近郊では、滋賀県の高島市(畑)、京都府の福知山(毛原)京丹後(袖志)、奈良県の明日香村(稲渕)、和歌山県の有田川町、大阪府の千早赤坂村(下赤坂)、能勢町(長谷)、兵庫県の多可著町(岩座神)佐用町(乙大木谷)香美町(うへ山、西ヶ岡)などがある。
(農林水産省は、農業収入や兼業のみでの棚田の維持の為に、観光を目的とした「日本の棚田百選」を選定。117市町村・134地区の棚田が選ばれ、1999年に発表)
「畑田」の棚田(滋賀県 2015-6-28)
また、世界の棚田としては、中華人民共和国・雲南省(世界最大、2013年ユネスコ世界遺産)、フィリピン・バナウエ(世界遺産)が有名である。
その他に、ネパールの千枚田、アフガニスタン、イエメン、ウガンダ、マダガスカル島、ペルー、スイスのブドウ畑、カナリア諸島のバナナ畑などが有名だそうである。
棚田には色々付加価値の高い作物を栽培している例も多く、ワサビ菜などもその一つである。
また、棚田の景観を維持、または、観光地としてのリピーター熟成のためにオーナー制度を導入している地域が多数存在するそうである。
私の弟もその一人であったようである。
農業の株式会社化が叫ばれて久しい。それは平地でこそ可能かもしれないが、機械化のできない手作業の多い棚田、段々畑の維持のためには、先ほどのオーナ制度の活用、付加価値の高い作物の栽培などに加えて、さらなるアイデア作りの努力を求められているとのことである。
2015-7-1
Y.YOSHIHARA
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今月のひとこと「ブランド構築に10年・・・」
「信用、すなわちブランドを構築するには10年かかる。
しかし、そのブランドを失うのはたった10秒なのです。
そして失った信用、ブランドを盛り返すにはまた10年かかるということです。
長い時間をかけてつくり上げたブランドも、たった10秒で崩れます。
帝国ホテルではこれを「10・10・10(テン・テン・テン)の法則」と言っています。」
帝国ホテル顧問・藤居寛氏の言葉
㈱致知出版社『一流たちの金言』(藤尾秀昭:監修)より
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