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 高倉健6年ぶりの映画「あなたへ」 2012-10

  映画「あなたへ」の上映を終え、明るくなったその客席にテレビのライトが、一人の男をとらえた。するとまわりの観客が、スタンデイングオペーション・拍手喝采である。しかも、外国人の顔、顔である。

その人は、ハンカチで涙をぬぐうあの個性派俳優・高倉健であった。

前回もカナダ・モントリオール世界映画祭に招待されたが行けなかったので、申し訳なかったので今回は参加したと。当日映写された会場において、スタンデイングオペーションで拍手喝さいの中、ハンカチで顔を何度もぬぐう場面にさらに拍手がなりやまなかった。その場面(目に光るものを見た)をテレビで見た私は、近々に見に行きいと思った。

その映画「あなたへ」は、第36回モントリオール世界映画祭「エキュメニカル審査員特別賞」受賞に輝いた。

私の親しくお付き合いしているS氏(昭和3年生まれ)が、その映画を観て「よくわからん映画やった!」とのことであった。

2006年の日中合作映画「単騎、千里を走る」以来、久しぶりの高倉健主演の映画だし、評価が高そうと思っていた私は「若い、文学青年でないとわからない映画だったんでしょうね?」と笑いながら答えたのは1週間前であった。

私は、その映画を見る機会に恵まれた。

富山の刑務所に務める指導技官(高倉健)が、奥さんの病死後2通の遺言書を受け取った。1通に「自分の生まれた長崎の平戸の海に散骨してほしい。」と書かれていた。又もう一通は長崎の郵便局留めの遺言書が・・・。。

休暇を取り、富山から飛騨高山、滋賀、京都、大阪、瀬戸内海、北九州,門司等(多くの風光明媚な現地ロケ)を経て、さまざま人々との出会いを繰り返し、長崎県平戸の海に無事散骨するというストーリーである。

約2時間弱の映画であるが、まだ1時間くらいかと思い、暗闇の中で時計を見るともう1時間半近くたっていた。「テンポの速い映画である。」と感じた。

それだけ引きこまれる映画である。

散骨が終わり、「刑務所では、情報を外に漏らすことを“鳩を飛ばす”という。」「私は、鳩を飛ばした。」というところで終わりである。

あまり細部を語ると、これから見ようとする人に興味が薄れるので、このくらいにしておきたい。

先程のS氏が「よくわからん映画やった!」と述べたが、確かに私も最後よくわからなかった部分があった。

しかし、そのことが(最後の結末がよく理解できなかった)気になり、寝床についてから「電話番号の筆跡のシーン」で以心伝心したことがやっとわかった。しかし、まだ一点「なぜ、退職届を郵送したのか?」がよくわからない。そのうちに、時間が解決してくれるだろうと自分に言い聞かせ、眠りについた。

高倉健/ 田中裕子、佐藤浩市、草彅剛、余貴美子、綾瀬はるか、三浦貴夫、大滝秀治、長塚恭三、原田美枝子、浅野忠信、/ビートたけし等個性のある俳優陣である。

高倉健とあの降旗康男監督との名コンビの作品で、二十本目のタッグ作品であるとのことである。

「ひとは、いつも伝えきれない想いを重ねて、一期一会の旅を続けている。

さまざまな人々の さまざまな人生の 出会い別れて 幾重に重なる想い。ありがとう。」

時間があれば、一見の価値ある映画と思う・・・・・。

 以前も述べたことがあるが、シカゴを舞台にした映画「イルマーレ(湖)」は、建築関連の職業を持つ若者と、女医さんの時間差のある世界?の物語であり、興味ある映画(ロケ地、役柄・職業の面において)であったが、十分に内容が理解できなかった。それで、DVD
(ブルーレイの出初め)を買おうとすると、「ブルーレイディスクお持ちでないと映りませんよ」「従来のテレビでは、映像が悪いですよ。液晶テレビでないと。」と。

たかが一枚の「DVDを見たい!。」の思いが、大きな買い物になったことを思い出した。しかし何度か見返したが、未だに完全にその映画を理解できない。(笑い)

 そうそう「あなたへ」を観て二日後、9月8日(土)・NHKテレビ「プロフェッショナル・仕事の流儀」夜8時からの“高倉健7
3分スペシャル”をみて、その疑問が解決した。

今度S氏に会う機会があれば、説明して悩みを解決してあげようと思う。

 2012-10-1

           .YOSHIHARA

―9月8日(土)・NHKテレビ「プロフェッショナル・仕事の流儀」-
“高倉健73分スペシャル”「伝説の男ついに登場、究極の流儀に完全密着、寡黙な男、涙の瞬間!、禁断のプライベート!、体形維持の秘密は○○、高倉健の語るプロとは」(新聞テレビ欄より)

今年81歳(昭和6年生まれ)、205本目の作品で6年ぶりの撮影で、迷いの56年間であったとのことである。

「折角、東京の大学まで出て、映画俳優なんかになって・・・。」と故郷九州の筑豊の地元で言われ・・・。

(私と一回り違う時代であるから、そのように言われたであろうと察することができる。)


一度就職したが、スカウトされて映画界に。東映のヤクザ路線で年間10本近い映画に出演する頃が何年か続き、45歳の時に「俳優とは」と自問自答することとなる。

生活のため、お金の為だけでいいのだろうか?

「挫折が、拓(ひら)いた道」と自分を評している。

その後、1本の映画を撮り終えると、何か月、何年も姿をくらます。


そして、日ごろから心に期していることは、

最小のセリフで表す

本番は、一度きり(感情を最高に高ぶらせて)

「生き方が」芝居にでる

母親の葬式のおりも、「あ・うん」の撮影中であったので、皆さんに迷惑かけてはいけないと思いから参列しなかった・・・。

台本のノートの最後に、東日本大震災を受けた子供の詩を張り、毎朝聞くCDの歌詞などもその小さなカバンに入れて持ち歩いている。

愛読書「男としての人生―山本周五郎のヒーローたち」を持ち歩いている。

「ロケ地では、その地域取材の本を探したり、散策したりする。」と。

一見難しそうな人だと感じる高倉健であるが、ロケ地の人々とも気さくに話しかける姿等の映像をみていると、その人間性にあたたかいものを感じる。

ロケ地では、常にイスに座ることなく立っているようにし、食事に気遣い、身長
180cm体重67kg(70kgを超えたことがないとのことである。)

 81歳にしてまだまだ元気な高倉健である。

私と丁度一回り違う。あと12年先あのように、元気でいたいものである。

私の観た高倉健主演の映画

「ホタル」2001    「鉄道員(ぽっぽや)」1999

「あ・うん」1989 「ブラック レイン」1989アメリカ映画

「南極物語」1983 「幸せの黄色いハンカチ」1977 「八甲田山」1977

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「黄色いハンカチ」ならぬ「黄色いラン」(タイ第二の都市・チェンマイ)

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大滝秀治氏訃報(享年87歳)ー10月2日

 高倉健「大滝さんが今年に入り体調を崩され、入院なさっている間、お手紙の遣り取りを続けておりました。大滝さんの最後のお仕事の相手を務めさせて戴き、感謝しております。今までにご一緒させて頂いたいろいろな場面が思い浮かびます。本当に素晴らしい先輩でした。静かなお別れができました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。  合掌」

(デイリースポーツより)

漁師役の大滝さんが高倉演じる主人公に「久しぶりに美しい海を見た」とつぶやく場面を「平凡なセリフだと思ったが、大滝さんが言うことで深い意味を感じた」。撮影直後、あまりの感動に現場で涙をこぼした。高倉は俳優をこのまま続けていくのか、迷っていた時期だったが、その演技を目の当たりにして「まだまだ一生懸命やっていかなきゃだめだと思い直させてくれました」という。

(日刊スポーツより)

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今月のひとこと「仁に過ぐれば、・・・・・」 伊達正宗ー家訓 

 

仁に過ぐれば弱くなる、

 

義に過ぐれば固くなる、

 

礼に過ぐれば諂となる、

 

智に過ぐれば嘘をつく、

 

信に過ぐれば損をする。

 

気長く心穏やかにして、万に倹約を用て金銭を備ふべし。
 

倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり、此の世に客に来たと思へば何の苦もなし。

 
朝夕の食事うまからずともほめて食ふべし、元来客の身なれば好き嫌いは申されまじ。

 
今日の行をおくり、子孫兄弟によく挨拶をして、しやばの御暇申すがよし。

                                                        伊達正宗ー家訓

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コメント

吉原会長の深い洞察力に感銘を覚えました。私も大阪で封切りされるや、映画館(アポロシネマ8)に飛び込みました。最後にあの花束、なぜ海に投げなかったのか、鳩のことも含めて謎解きを投げかけられたような名画でしたね。今日から私の好きな向井理の映画「新しい靴・・・」がはじまります。パリが舞台とか、楽しみです。

投稿: 高木美千子 | 2012年10月 6日 (土) 10時56分

すっかり秋らしくなりましたね。
「あなたへ」私も良い映画だと思います。
確かに若干謎が残りますが、そこが良いのかも?
最近は観る側に考えさせる映画って少ないですよね。
今度は「のぼうの城」を観に行くつもりです。
その前に神戸のフェルメールを観なくては!!

投稿: S.MORI | 2012年10月 7日 (日) 12時09分

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